とある土曜日。
実際には、つい最近の話になります。

せっけんの納品が立て込んでいて、このままだと商品が間に合いそうにありません。
日頃（ひごろ）ボクが外回りをしている間、苦労（くろう）ばかりかけているスタッフの代わりに、この日は、ボクが現場に入ることを決めました。

もちろん、メンバーだって、いつも一生懸命せっけんを作ってくれています。
彼らだって休みたいはず。

なのに、この日も穴部には、いつもの笑顔がありました。
しかも、全員。


そればかりか、ボク一人だから、『今日は、自分との戦い。自分達でできるところまでやってみよう』と言うやいなや・・・

この光景。

そう言えば、時折（ときおり）穴部にいらっしゃるお客様に驚（おどろ）かれることがあります。
ボクは見学にいらした方に、よく質問でこう聞きます。
「この中に管理者（かんりしゃ）であるスタッフが何名いるか、お分かりですか？」

もちろん、スタッフが1名の時も3名の時もありますが、大抵（たいてい）の場合は、こうなります。
「え？あちらの方は違うんですか？そちらの方も？」

あちらの方もそちらの方もれっきとしたメンバーです。
自分の仕事に誇（ほこ）りを持った、せっけん造りのプロです。

この日、ボクは1日中彼らと一緒にいて、ランチを食べ、いつものようにくだらない冗談（じょうだん）ばかり言っていましたが、せっかくの土曜日だというのに、誰一人として、仕事をサボろうとしませんでした。
それどころか、いつも以上に生産性（せいさんせい）が上がって喜ぶメンバーもたくさんいました。

声を掛け合い、協力しながら、がんばり抜いた彼らにボクは頭が下がります。
君たちを見ていると、ボクは疲れや悩みがどこか吹っ飛んで行ってしまう気がするよ。


おかげで、今週末は、いつもよりゆっくり起きて、ゆったり休日を過ごすことができました。
とある土曜日の君たちのがんばりがくれた、“プレゼント”。
ありがとう。